Dr.ピペリジンのブログ

少年は思った、ドラッグストア でポテチ売りたいな。そんな気持ちで薬学に進学した人の後日談。お問い合わせも気軽にどうぞ。

偏差値だけじゃない、良い大学の見極めかた【進路のはなし、第4回】

 高校生の皆さん、偏差値だけで大学を選んでいませんか?キャンパスの綺麗さやホームページの綺麗さで大学を選ぼうとしていませんか?今回は高校の先生が教えてくれない、良い大学の見極めかたを紹介します。

 

 「良い大学」と言っても、就職に強いとか、楽に卒業ができるとか、人によって変わると思いますが、僕が紹介する良い大学っていうのは、しっかり研究をしている大学とします。しっかり研究している大学がなぜ、良い大学かというと、 

 

「しっかり研究をしている」=「先生がその分野に熱い」=「しっかり専門知識を持った学生が研究室に欲しい」=「専門科目をしっかり教育してくれる」もしくは「専門科目を学習する環境が整っている」からなんです。

 

悲しいことに、やる気がない(研究に力を入れていないだけ?笑)先生は、学生が大学で学ぶべき専門知識を身につけてなくてもどうでも良いので放任なんですよね。せっかく大学に来たのに専門教育を放任って、そんなのが良い大学なわけないですよね!

 

さて、ではどうやってしっかり研究している大学を見極めるのでしょうか?普通の高校生にとっては研究ってよくわからないと思うんですけど、実は超簡単に見極められるんです。僕は出身が薬学と理学部化学なので、そっち方面ではかなり当てはまると思います。

 

1、大学のホームページに教員、教室、研究室紹介(もしくはそれに該当する)の項目がある

 大学が研究に力を入れているのかどうかがわかります。大学が研究に力を入れていなければ、そもそもやる気のある教員は集まらないのです。それでも恐らく教員一覧くらいはHP上にあるでしょう。クリックすると高学歴な先生方であることが分かるかもしれません。しかし、それだけで判断してはいけません。きちんとその教員が自身の研究室のHPを持っているかが重要になってきます。その理由は次で説明します。

 

2、教員が個別に自分の研究室のホームページを持っている

 大学の先生は自分の研究室のHPを持っていることが多いです。どうして大学の先生は自分の研究室のHPを作るのでしょうか。主な理由は二つあります。

 

①自分の研究を学生に知ってもらうため 

 研究を行うには学生の力が不可欠です。大学の先生というのはやる気のある優秀な学生を研究室に呼び込むのに必死なのです。同じ大学でも良い学生が別の研究室に行ってしまっては意味がありません。これは競争なのです。綺麗なHPを作ってまず学生に興味を持ってもらうことが重要なのは言うまでもありませんね。

 

逆に言うと、学生は指導したくない、要らないと言う先生はHPを作る必要がないのです。僕が過去に経験した大学の先生は全員そうでした。

 

学部生の成績はバイト、趣味等によりあまり振るわなかったけど研究室に配属されてから化ける学生はいます。成績が抜群で優秀だけど研究と相性が悪く、残念ながらやる気をなくしてしまう学生もいます。研究って大変だね。

 

②自分の研究を世間に広めるため

 これは義務でもあります。大学の先生は科研費という研究費を国から貰って研究を行うのですが、研究の遂行に当たって世間に広めることは義務の一つなのです。また、研究を自分の大学以外の人に見てもらうことで、海外から優秀な人材が集まったり、学外の学生が大学院から来てくれることを期待しています。

 

つまり、研究をしていない先生はそういった義務もなければ、世間に発表する内容もないのでHPが必然的にないわけです。

 

3、研究室のホームページがきちんと更新されている。(少なくとも今年度の研究室のメンバーが分かる)

 これは今現在の研究室のアクティビティが分かる重要な指標です。研究活動を行なっていれば1年間何もないと言うことはまずありません。いや、何もなければ研究室としては非常にマズいです。

 

 

 

以上、偏差値だけじゃない、良い大学の見極めかたでした。

 

ね、簡単でしょ?一つの大学でもホームページを持っている先生と、持ってない先生がいたりします。ホームページを持っている先生が多い大学は絶対にしっかり研究している大学です。そして、熱く専門科目を教えてくれることでしょう。暑すぎて学生が嫌になるのは少々問題ですが。

 

僕の母校、徳島文理大学薬学部は、大学の偏差値は低くとも、教員がしっかり個別のホームページを持っていて、更新していることが分かります。ここでしっかりと専門科目を学んだから、今、オックスフォード大学の研究員になれたと思うと、なるほど「しっかり研究している大学」は「良い大学」だなって思うでしょ。

 

 

 

第5回に続く。

 

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