Dr.ピペリジンのブログ

少年は思った、ドラッグストア でポテチ売りたいな。そんな気持ちで薬学に進学した人の後日談。お問い合わせも気軽にどうぞ。

6年制私立薬学→国立大学院(理学部)に進学した話【進路のはなし、第5回】

 僕は、6年制私立薬学部を卒業して、薬剤師国家試験に合格して、そして、地方国立大学院(理学部)の博士前期課程に進学しました。さらに博士後期課程へと進学したので、大学生活は驚愕の11年です。

 

1、なんで大学院に進学したのか?

 

1、乾坤一擲、人生で一回くらい大きな挑戦をしてみたい

 

2、薬学5年のときの実習で、この仕事をあと30年続けると思うと、うーんってなった。

 

3、患者さんのためにっていう基本姿勢が難しい。

 

4、歴史ある研究室だったけど、事情あってどうやら僕は教授の最後の教え子らしい

 

5、マイノリティが好き。

 

思いつく主な理由はこの5つくらいです。まぁ、薬学部の実習で薬剤師の仕事に疑問は持ったんですけど、最大の決めては4番です。よく、教授が講義で「僕の大学院時代の恩師は、、、」なんて話をしていて、それが印象的で、僕がもし大学の先生になれたとしたら、「僕が学部時代の恩師は、、、」って講義ができる最後の教え子じゃねーか、と考えると、大学の先生になろうかなって気持ちになりました。マイノリティが好きなのは小さい頃からずっと変わっていません。みんな同じ?だったら僕じゃなくても良いよねっていう考え方なので。

 

 

2、なんで地方国立の理学部?

 

6、初の薬学6年制だったので薬学部の大学院制度がきちんと定まっていなかった(今は6年制薬学部博士課程の制度がきちんとあります)

 

7、上と同じ理由で他の大学の薬学部の先生に大学院の話を聞いても「ウチは4年制の学生しか研究室にいないからわからない」という返事だった

 

8、一方で、理学部の先生は「薬学6年制とか扱いがよくわからんけど、博士前期なら入れるんじゃね?」っていう回答が得られた

 

9、地方国立の先生に「だったらウチに来い」と言われた

 

10、普通の人が9年で達成するところを、僕はバカなので11年でも良いやって思った

 

6年制薬学部っていう制度は本当にろくなことがないですね。大学院探しには苦労しました。さすが理学部、大学院生という労働力が欲しくてたまらないので寛大なお返事。笑

 

 

3、旧帝大とかは考えなかったんすか?

 

考えました。

 

京都大学薬学部や東工大を考えてました。結局、大学院入試の勉強が不安だったのとTOEICに全く自信がなかったので、当時TOEICが必要なかった地方国立理学部の大学院を受験することに決めました。(今は僕の母校もTOEICが必要になりました。)まぁ、勉強が不安だった大きな理由は、大学院入試を受けるにあたって「あるモノ」の存在を知らなかったからなんですけどね、、、それは下で説明します。

 

  

あるモノ、それは「院試休み」

 

大学院に進学した後で知った衝撃!

 

 

以下、院試の思い出話。

僕のいた薬学部では、他の大学院に進学する生徒なんてほとんどいなかったので、当然、研究室に院試休みなんてものは用意されてませんでした。(だいたいの研究室で院試休みは2ヶ月程度、用意されている)

 院試休みがないも何も存在すら知らなかったので、全く休みを取らずに8月の1週目まで研究室で実験と卒論の準備をしてました。そして、卒論が終わった8月の2週目から院試勉強を始めて、さらに絶望しました。進学する大学院が学部でなんの教科書を使っているか聞いてなかった、、、、、。受験科目は有機化学、分析化学、無機化学、物理化学、高分子化学と英語。学部で触れたことがない無機化学、物理化学、高分子化学までテストを受けないといけない!!!まぁ、絶望してても受からないので、全部独学で勉強しました。

 

大学の図書館で、分析化学、無機化学と物理化学の専門書を借りて二週間、勉強に励んだ結果、大学院に無事合格できました。高分子は大学の図書館にすらなかったので、自分で適当に入門書を買いました、が、、、全くテストで役に立たず。(物理化学は独学に限界を感じて5分で諦めて他の科目に集中したのが成功の秘訣!)

 

おまけ

院試の1週間後に薬学部の第一回卒業試験、出題範囲は過去の国試3年間の全範囲から!、、、もーね、諦めました。第一回卒試の成績は下から数えた方が早かったですが、特別指導にならないギリギリの成績でした。正答率は70%ぐらいだったかな?

 

 

僕からのアドバイス

 

みんなはそうならないように院試休みをきちんと主張することと、進学を希望する大学で使ってる教科書は必ず聞いておこう!また、その研究室の学部生か大学院生とLINEを交換しておくことを忘れないようにね!!

 

 

 

最後に、、、

 

「俺、この人の下でなら研究やってやるぞ!」

 

って思える先生の研究室に進学するのがよろしいですよ。研究室見学のときと配属されてからでは、先生の対応が全然違う!!!、、、こともあるかもしれないけどね。

 

 

第6回。

 

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